窓と防災を考える上で、毎年どれくらいの台風が日本に上陸するのか、大変気になる所です。気象庁のデータでは、過去30年間(1991年~2020年)の間、台風が発生する時期は8月が最多です。また接近数も8月が最も多く次いで9月が多いデータになっています。台風上陸に限定すると9月に台風が上陸事が一番多いと言う結果になっています。
詳しくは気象庁のこちらのページから数値データが確認出来ます。
平均すると年間約3個の台風が日本に上陸し、約12個の台風が日本から300km圏内に接近します。
台風が近づくだけで、私たちの生活に大変な影響を及ぼし、暴風の影響で窓ガラスが割れてしまう危険性も危惧されます。防災を考える上ではやはり窓対策は必須で、現在の窓に雨戸やシャッターの取付がされていない住宅では窓シャッターの需要が高まっています。
そこで本日は、窓シャッターを選ぶ時に何を基準に選べば良いのか?そもそも窓シャッターにはどの様な種類の商品があるのか?この点について考えて行きたいと思います。
窓シャッターは何を基準に選ぶ?
窓シャッターは何を基準に選べば良いのでしょうか?サッシメーカーであるLIXIL、Ykkap、三協アルミから窓シャッターは販売されています。詳しくはサッシ屋さんとも相談しながら話を進めていく事にはなりますが、選択の基準を一旦テーブルに並べて行きたいと思います。
目的
窓シャッターと取付ける目的を明確にします。台風の時だけに使用する目的なのか?それとも常日頃から防犯目的でも使用する予定なのか?日常から使用するのであれば開閉が楽な自動タイプが便利ですし、台風や風の強い日だけにしか使用しない予定であれば手動タイプでも十分かと思います。また、窓シャッターの種類の項目で詳しく説明しますが、ある程度の暴風対策と防犯対策も行いながら日常使用の風通しも行えるシャッターもあります。強度の数値データは耐風タイプには及びませんが多様な効果が期待できます。この様に目的により窓シャッターを選ぶのがまずは大切だと考えます。
納まり
納まりとは、窓シャッターを取付けた状態をいいます。収まりが悪いと表現する事もあり、設置がしっくりこない、上手く行っていない時に表す言葉です。後付けの窓シャッターは、既存の窓に対して後から取付しますので、納まりも考えないといけません。換気口が邪魔になる、エアコンダクトが障害になる、この様なケースは良く起こります。最悪取付不可と言うケースも出て来ます。
商品によっては”ボックス下げ納まり”仕様のシャッターもありますので、どのタイプの窓シャッターが設置出来るのか、この点もサッシ屋さんと打ち合わせしなければならない重要な点と言えます。
カラー
見た目を気にされる方はカラー、色味にも注目しておきましょう。通常サッシのメーカーによって色味が異なります。”ホワイト”と言えば”白色”ですが、これがサッシメーカーにより純白のホワイトもあれば黄色かかったホワイトもあります。サンプル色を確認して色味をチェックしておく事も大切です。色味だけをフォーカスすると確実なのは現在取り付けられている窓のサッシメーカーの窓シャッターを取付ける事です。ほぼ同じ色味になるはずです。
価格
最も重要な項目は価格と仰る方が大半ではないでしょうか?目的を叶えようとすると予算が折り合わずに妥協する人も出て来ます。当社で対応したお客様の中でも、予算ありきで窓シャッターを選択する方も大勢いらっしゃいます。「取り敢えずシャッターを取付しておけばいざという時に安心できるから」「本当は自動タイプが良いけど、どうしてもそんなに予算を掛けられない」この様に、目的と天秤にかけて予算との折り合いをつけて行く事も大切です。
窓シャッターの種類
窓シャッターの選ぶポイントについて整理出来た所で、目的の視野を広げるという意味でも窓シャッターの種類について理解しておきましょう。各メーカーそれぞれに特徴がありますが、どこのメーカーでも概ね下記の様な種類でラインナップしています。
自動タイプか手動タイプか?
まずは、窓シャッターには自動タイプと手動タイプの商品があります。手動タイプは昔ながらの”シャッター”で、引違い窓を開けて、シャッターの開閉を行い、窓を閉めると言う動作が必要になります。
一方、自動タイプはリモコン1つでシャッターの開閉が可能になっており、窓を開けたりシャッターを手で上げ下げする必要はありません。文字通りボタン一つで自動開閉が出来るのです。
さらに、付属品(無料)以外の高機能リモコンも用意されており、別途リモコン代金は必要ですが1台で複数の窓シャッターを個別操作、部屋内一斉操作を行う事が出来ます。また、このリモコンにはタイマー機能も搭載されているので”平日8時、土日10時にシャッターを開ける”この様な設定も可能です。
自動タイプの窓シャッターは機種によって専用アプリをスマートフォンにダウンロードする事で、スマホでのシャッター開閉も可能となっています。
耐風タイプ
標準シャッターと比較して耐風タイプの強度は強靭で防犯、防災に高い効果を発揮します。耐風性能は風圧力(負圧)や等級によって表されます。
高性能を誇るLIXILリフォームシャッターは後付けシャッターにも関わらず、耐風タイプの
耐風圧性能は1600Paとなっています。
例えばYkkapの新築用耐風シャッターGRが耐風圧性能1200paになっています。(2022年4月9日の情報です)
上記は暴風時にどれくらいの風圧に耐えられるかを示した表になります。1,200paに耐えうるとは、風速62m/sの台風にも耐えられるという事を表しています。1,600psの風速を耐えるという事はさらにより強い風速に耐えられます。LIXILの試験データでは3kgの木材が55kmの速さで衝突しても窓ガラスを守れるレベルであると公開されています。詳しくはコチラ
採風タイプ
窓シャッターのスラッド部分が開く事で採風と採光を可能にしたシャッターです。日頃から窓シャッターの活用を考えられている方は、プライバシーを守りながら換気の出来ますので使い勝手の良いシャッターです。LIXIL製の採風シャッターは耐風圧も800psの性能がありますので暴風時にもしっかりと活躍が期待できます。
標準タイプ
標準タイプは、採風も耐風も考慮されていない普通の窓シャッターの事を指しますが、LIXIL製のリフォームシャッターは標準タイプでも耐風性能が1,200psありますので、Ykkapの耐風タイプと変わらない性能を有しています。
また、標準タイプは手動、自動も選択出来ますので低価格で高機能な設備として、人気の高いグレードです。
まとめ
本日は窓シャッターの選択基準や選択をする上で知っておきたい機能についてザックリ包括的に考えて見ました。窓シャッターをご検討されている方は参考にして頂ければと思います。
この記事を書いた人
>この記事の担当者(執筆/監修)<
株式会社スマイクリエイト代表取締役/1972年5月 福岡県生まれ
・賃貸不動産経営管理士<登録番号(1)057435>
・三協アルミ(一新助家)加盟店
20代の頃は、水道メンテナンス業務を約6年経験、2003年(31歳)に老舗サッシ屋に入社。ガラス・サッシ・ドアの修理リフォーム業務に従事。その間、アパート2棟を新築、建築から修理まで住宅について様々な体験を通じ知識の習得、キャリアを積んでいく。
2019年5月にネット集客に特化したサッシ・ガラス屋ビジネスを創業。ネット集客ができる強みを生かし、集客から施工まで一貫して自社完結できるビジネスを成立させる。この事により、お客様へ、お得な料金、安心した修理リフォームサービスを提供できる仕組みを構築した。
より一層の顧客満足・従業員満足・社会貢献を目指し、トライ&エラーの毎日を奮闘中。