欄間(らんま)についてこのようなお悩みはありませんか?
「そもそも欄間とは?」
「欄間の歴史を知りたい」
「欄間にはどんな種類があるの?」
最近の日本の住宅には和室が減少していますが、実は「和モダン」といって世界的に和室に注目が集まっているのです。
和室に注目が集まっている理由はさまざまですが、注目を集めている要因となっているのが、デザイン性に富んでいる「欄間」と呼ばれる伝統的な建具になります。
とはいえ、そもそも欄間がどのような建具なのか知らないという方や、欄間の種類について知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、欄間の概要や歴史、種類について詳しく解説していきます。
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欄間(らんま)とは?
欄間とは、和室の障子や襖などを設置するために必要になる「鴨居(かもい)」や「長押(なげし)」と天井の間にはめ込まれている建具のことを指します。
和室の建具の中でも欄間は非常にデザイン性に富んでいるという特徴があり、さまざまなデザインの欄間を作ることのできる職人が日本にはいるのです。
例えば、伝統工芸品として代表的な「井波彫刻」や「大阪欄間」などの欄間を製造することのできる職人がいることはもちろん、目的に応じた欄間の種類もさまざまになります。
また、欄間が登場したのは現在から1000年以上前の奈良時代と言われていますが、日本国内に海外の住宅様式が広まってからは欄間とはじめとする日本の伝統的あ建築様式の需要は減っていましたが、近年「和風インテリア」が世界から注目されるようになったことをきっかけに、「和モダン」として新築などに和室を取り入れることが増えたことで欄間の需要も高かくなったのです。
このように、日本の伝統的な建具である「欄間」はいま、日本だけではなく海外からも注目を集めています。
欄間(らんま)の歴史
欄間が登場したのは、奈良時代(710年頃〜794年)に建設された寺社建築において、採光を目的としたことがはじまりだと言われています。
その後、平安時代には貴族の住宅を中心に欄間が一般的に取り入れられるようになり、1053年に建設されたと言われている世界遺産の「平等院鳳凰堂」には欄間が採用されているのです。
江戸時代になると、貴族のものとして広まっていた欄間は庶民の住宅にも使用されるようになり、さらに技術が発達していたこともあり、採光目的だけではなくデザイン性を楽しむために立体的な彫刻が掘られていたり、色がつけられた欄間も登場しました。
このように、欄間は日本の伝統的な建築様式のひとつとして知られており、もともとは室内に光や風を取り込むためのものとして使用されてきましたが、次第にデザイン性にも優れた欄間が登場してきたことから、採光性や通気性などの機能性だけではなく観賞用しても親しまれていたのです。
欄間(らんま)の種類
代表的な欄間の種類は下記の5つです。
・彫刻欄間
・透かし彫り欄間
・筬欄間(おさらんま)
・組子欄間
・障子欄間
それぞれの欄間について詳しく解説していきます。
欄間の種類①:彫刻欄間
彫刻欄間とは、厚みのある板をくり抜いて立体的なデザインに作られる欄間です。
一般的に言われる「欄間」は、この彫刻欄間であることが多く、木の厚さが分厚く、彫刻のデザインが立体的であるほど高価と言われています。
彫刻欄間をイメージしにくいのであれば、日光東照宮にある「三猿(見ざる言わざる聞かざる)」も彫刻欄間ですので、少しはイメージしやすくなるのではないでしょうか。
欄間の種類②:透かし彫り欄間
透かし彫り欄間は、杉や桐などの比較的薄い木材に風景や動植物の絵を描き、絵の形にくり抜いて作られる欄間です。
そのため、透かし彫り欄間は「板欄間」や「切り抜き欄間」とも呼ばれることがあり、彫刻欄間に比べると落ち着いたシンプルなデザインが特徴となっています。
欄間の種類③:筬欄間(おさらんま)
筬欄間(おさらんま)とは、細かい縦格子によって作られる欄間です。
「筬(おさ)」という言葉は一般的には使用されないため、名前を聞いてもどんなものかイメージしにくいですが、筬は着物などを織るときに使用される機織り機の一部分で、糸の目を詰める作業に使用するくし状の道具になります。
この筬の見た目が筬欄間の見た目に似ていることから、今でも筬欄間と呼ばれているのです。
欄間の種類④:組子欄間
組子欄間とは、釘や金具を使用することなく、木に穴や溝を作ることで模様をつける「組子」と呼ばれる伝統的な技術を用いて作られる欄間のことを指します。
組子の模様によってさまざまなデザインにすることができるため、組子欄間の中でもいくつかの種類に分けることができるのです。
水平・垂直の線で組まれた「格子組子」や、菱形をベースに作られる「三重菱」などがあります。
また、格子組子の中には、数の多い縦格子から作られる「千本格子」や、細かいマス目が特徴的な「枡孔子」に分けることもできます。
欄間の種類⑤:障子欄間
障子欄間とは、欄間の部分を木ではなく障子を貼って作られた欄間のことを指します。
障子にすることによって、デザイン性よりも機能性に優れてることが知られており、防寒対策になることはもちろん、襖のように開閉できる仕組みになっている障子欄間もあり、風通しや採光にも優れているのです。
また、シンプルなデザインが多い障子欄間ですが、中には霞障子のように凝ったデザインの障子欄間もあります。
まとめ
本記事では、欄間の概要や歴史、種類について詳しく解説していきました。
歴史的な建造物には欄間がよく使用されているため、一度も欄間を見たことがないという方は少ないと思います。
しかし、欄間の歴史や種類について詳しく知っているという方は多くはないでしょう。
これから新築を建てるという方は、和室を取り入れて、さらに欄間にこだわることで日本の伝統的な技を感じることができるとともに、世界でも注目を集めている和モダンの雰囲気を生活に取り入れることができます。
ぜひ本記事を参考にして欄間の歴史や種類についてチェックしてみてください。
>この記事の担当者(執筆/監修)<
株式会社スマイクリエイト代表取締役/1972年5月 福岡県生まれ
・賃貸不動産経営管理士<登録番号(1)057435>
・三協アルミ(一新助家)加盟店
20代の頃は、水道メンテナンス業務を約6年経験、2003年(31歳)に老舗サッシ屋に入社。ガラス・サッシ・ドアの修理リフォーム業務に従事。その間、アパート2棟を新築、建築から修理まで住宅について様々な体験を通じ知識の習得、キャリアを積んでいく。
2019年5月にネット集客に特化したサッシ・ガラス屋ビジネスを創業。ネット集客ができる強みを生かし、集客から施工まで一貫して自社完結できるビジネスを成立させる。この事により、お客様へ、お得な料金、安心した修理リフォームサービスを提供できる仕組みを構築した。
より一層の顧客満足・従業員満足・社会貢献を目指し、トライ&エラーの毎日を奮闘中。