浴室ドアや中折戸は水回りで使用される設備となっていますので室内で使用されるドアの中では経年劣化の進みも早く10~15年で取替をする事も珍しくありません。ユニットバスタイプの浴室ドアの場合、ドア本体を交換する際にいくつか知っておいた方がよい情報があります。
今回の記事は、浴室ドアや中折戸の交換の際に知っておくと業者との話しがスムーズに進むカバー工法の情報やそのメリット、デメリットについて説明しています。
よろしいでしょうか?
それでは行きましょう!
浴室ドア(中折れ戸)の交換はカバー工法が主流です。
浴室ドアやドアの中央で折れる中折戸を交換する時はカバー工法と言われる工事方法で取替を行います。なぜこの工法が主流となっているのか?この辺りについて詳しく解説して行きます。
古くなった浴室ドアは廃盤で物が入手出来ない!
まず前提に、古くなった浴室ドアはドア本体のみを交換しようとした場合同じタイプのドア本体が入手出来ないと言う問題があります。
通常ドア本体とドア枠はセットで販売されています。仮に10年以内のドアであればドア本体だけの入手も可能な事が多く、新しいドア本体を購入して、既存のドア枠に取り付ければ取替は完了しますのでコスト的にも安く済みます。
ただ、20年や30年も経過したドア本体はすでに廃盤になっており、今販売されている似たようなドア本体を購入しても古いドア枠には取付出来ない可能性が高いです。
従いまして古くなった浴室ドア(中折れ戸)はドア本体+ドア枠のセットで交換する必要があるのです。
ユニットバスのドアを枠ごと交換するのは大変。
ここ20年ぐらい以降に建設されたマンションやアパートの浴室ドアにはユニットバス(システムバス)が使用されている事が多く、戸建て住宅でもユニットバスは多く普及しています。
※ユニットバス=システムバス同じ意味合いで表現しています。
例えばドアタイプでない引き戸も同様に、既存のドア枠を撤去し新しいドア枠に取替える作業は非常に大変な作業となり、コスト、工事騒音、粉塵など住宅にお住いの方は勿論、集合住宅であれば隣の住人や上下の住人の方にも相当のストレスをかけてしまいます。
また水回りという事もあり防水処理をしっかりしなければ漏水の原因ともなりますのでその点でもリスクが発生してしまいます。
そこで、近年主流となっているのがカバー工法と言われる工事方法です。次に詳しく解説をして行きます。
カバー工法とはどの様な工事内容なのか?
カバー工法とは、既存のドア枠に新しいドア枠を覆い被せる様に取付をし、新しいドア本体を建て付ける工事方法です。この工法は浴室引戸でも行いますし、最近は玄関や勝手口などあらゆるドア工事に採用される工事工法です。リフォームドアやリフォーム窓と言われる商品はほぼ全てカバー工法だと言っても過言ではありません。
浴室ドアのカバー工法のメリット
カバー工法のメリットは多く、既存枠を取替えないので工期が短縮します。
また、工事騒音も少なく粉塵も殆どありません。集合住宅でも隣上下階の方に気兼ねなく行える工法です。
従来工法よりも簡単な工法となりますのでコスト的にも安く済みます。
浴室ドアのカバー工法のデメリット
デメリットは3つです。
1.既存の枠をそのまま再利用します。新しい枠を被せますが古い枠が少し見える事もあります。
2.今までよりも開口部分が少し狭くなります。(上下5cm前後)
3.現場の状況により下枠が少し立ち上がる事があります。(緩和材で足がつまずくのを防ぐ事となります)
浴室ドア(中折戸)交換をカバー工法で行う費用
浴室ドアや中折れドアをカバー工法で行う際の費用については一番気になる所ですね。ドアや折れ戸の商品についてどれを選ぶかにもよりますが一般的には下記の様な価格帯になります。
浴室ドア交換(カバー工法) | 90,000円~120,000円 |
浴室折戸交換(カバー工法 | 80,000~100,000円 |
浴室枠ごとの交換(ドア・折戸) | 130,000~180,000円 |
浴室折戸のカバー工法現場写真
実際のカバー工事ってどの様な仕上がりになるのだろう?仕上がり具合を確認されたい方もいらっしゃると思います。当社で工事を行った施工写真がありますので参考にまでにご覧ください。
尚、工事の仕上がりは現場ごとで異なりますのでご留意下さい。
【浴室折戸交換、施工前】
【浴室折戸交換、施工後】
施工前と施工後の写真です。いかがでしょうか?仕上がりも綺麗で違和感は殆どありませんね。これは勿論カバー工法で納めた現場です。
施工中の写真も掲載します。
まずは折れ戸本体を取り外した状態です。
不要な部分をカットしたりサッシを綺麗に清掃したりします。業者によってはこの時に電動工具を使用して少し騒音がする場合がありますが、僅かな時間になる事が一般的です。開口部分の準備を済ませたら新しいドア枠を取付けて行きます。
綺麗な枠を被せますので古い枠が隠れてしまいました。2-3mm程度古いドア枠が見える事がありますが同色のサッシにすれば殆ど分かりません。またコーキングで仕上げますので違和感はほぼ無いと思います。(業者によっては仕上げ方は異なりますので詳しくは工事業者に確認下さい)
新規枠を取付ける為に四方をビスで固定して行きます。この時も少し音がします。工事時間はおおよそ3~4時間程度が目安になると思います。
一通り固定が終わりましたら、ドア本体を建て付けて開閉の点検を行います。問題ないようでしたら既存枠と新規枠の回りをコーキングで仕上げて完成です。
工事写真冒頭の【浴室折戸交換、施工後】の様に綺麗なドアにリフォームし引き渡しとなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?浴室のカバー工法少しはご理解頂けましたか?水回りのドアは枠ごと交換すると漏水などのリスクも高まりまた工事費用も高額になります。
その為多くの工事業者は浴室ドア交換はカバー工法で提案しする事が主流となっています。浴室ドアの交換を考えたら当記事を参考に業者と打ち合わせしてみて下さい。
この記事を書いた人
>この記事の担当者(執筆/監修)<
株式会社スマイクリエイト代表取締役/1972年5月 福岡県生まれ
・賃貸不動産経営管理士<登録番号(1)057435>
・三協アルミ(一新助家)加盟店
20代の頃は、水道メンテナンス業務を約6年経験、2003年(31歳)に老舗サッシ屋に入社。ガラス・サッシ・ドアの修理リフォーム業務に従事。その間、アパート2棟を新築、建築から修理まで住宅について様々な体験を通じ知識の習得、キャリアを積んでいく。
2019年5月にネット集客に特化したサッシ・ガラス屋ビジネスを創業。ネット集客ができる強みを生かし、集客から施工まで一貫して自社完結できるビジネスを成立させる。この事により、お客様へ、お得な料金、安心した修理リフォームサービスを提供できる仕組みを構築した。
より一層の顧客満足・従業員満足・社会貢献を目指し、トライ&エラーの毎日を奮闘中。