本日はコーナー突合せの窓に内窓取付を行った施工実例を紹介したいと思います。築20年程度のご住宅ですが、断熱性能を高めたいとのご希望で、内窓の取付を検討されていました。丁度2022年に実際されている”こどもみらい支援事業”の補助金も適応可能されますので通常で取付されるよりも69,000円(補助金額)もお得に工事が可能です。合計4窓に内窓を取付けましたが、その中でも少々特殊なコーナー突合せ窓にも内窓取付を行いました。
内窓取付を検討されている方で、コーナー窓にも内窓って取付出来るのかな?この様にご心配の方へお読みいただきたい内容となっています。
コーナー突合せ窓とは

コーナー突合せ窓や、コーナー窓と言われる窓は、窓の形状を指し、出窓タイプなどの窓として採用されている事が多いです。多くの窓は壁面に窓が設けられており、窓の四方は壁と言う構造ですが、一方で、コーナー窓は上記の写真の様に窓の横面が別の窓の横面と突合せになっている構造です。
下の写真は突合せ部分が分かりやすいように角度を変えて撮影しました。

ガラスとガラスが突合せになっている事が確認出来ます。この様にコーナー突合せ窓はガラスとガラスが角を構成している窓の事を言います。厳密には直接ガラス同士が当たっているのではなくガラスとガラスの間は5~10mm程開いており、そこにはコーキング(シリコン)充填されている仕様となります。
コーナー突合せ窓に内窓を取付ける方法
コーナー突合せ窓を内窓の取り付けの観点で考えてみます。内窓は既存窓の前面 四方に内窓用の樹脂サッシ枠を取付けてその樹脂サッシ枠に障子(窓)を建て込む構造です。しかし、コーナー窓の写真をもう一度ご確認下さい。突合せの部分には内窓の樹脂サッシ枠を取付けられそうにないですね。どの様に内窓取付を行うのでしょうか?
方立を設置する
コーナー突合せ窓に内窓を取付けする時は”方立”を突合せの前面部分に設置します。
これは実際に内窓取付まで終わっている写真ですが、オレンジ色で囲んでいる所に”方立”を設置して、そこに内窓の樹脂サッシ枠を取付けます。

方立(ほうだて)とは建築用語ですが、簡単に言うと垂直の桟(さん)の事です。方立は戸や窓の一部分の構造部材として使用されています。今回の様に内窓と内窓の突合せ部分に取付を行う垂直な柱も方立といいます。
素材は木製かアルミニウム製が用いられるケースが多く実は、内窓取付の専用部材としてサッシメーカーから用意されている方立があります。
今回はLIXIL製のインプラスを取付けましたが、インプラスにもコーナー方立と言う部材が用意されており内窓と色味を合わせる事も出来る上、アルミ製の”ガチッ”と頑丈な部材です。

ちょっと暗めの写真ではありますが、いかがでしょうか?全く違和感なくコーナー突合せ窓の前面に内窓を取付ける事が出来ました!
コーナー突合せ窓に内窓を取付けるメリットとデメリット
コーナー突合せ窓はに内窓を取付けるメリットとデメリットについて考えて見たいと思います。そもそもコーナー窓は間取りを広く見せる為に設計されているので、ガラス面を多く取る事はそれ自体にメリットデメリットがあります。さらにそこに内窓を取付ける訳ですから、良い面でも悪い面でも影響が出てくると思われます。
メリット
コーナー突合せ窓に内窓を取付けるメリットとしては断熱性、防音性が上げられます。そもそも単板ガラスが断熱性能や防音性能に良い影響を与えないとされ、その対策として内窓やペアガラスが普及しています。従って窓ガラスの面積部分が大いコーナー窓に内窓を取付ける事は、断熱性能や防音性能により一層の効果をもたらすと考えられます。
またプライバシーの部分でもメリットがあります。外部から室内が大きく見られるコーナー窓に内窓を取付ける事により室内の様子が見にくくなります。ガラスが二重になると光の屈折によって向こう側が見にくくなるのでプライバシー的に良い効果をもたらします。
デメリット
広々した見通しの良い外の風景が見にくくなります。人によっては圧迫感を感じると思うかもしれません。現実問題、窓の内側に窓が取付けられますので部屋の有効スペースも少しではありますが損なう事になります。
細かなデメリットまで考えると、掃除の時に窓サッシを2つ分掃除しなければならなくなり面倒になったり、換気の為に窓を開ける動作を内窓、既存窓の2回行わなければならなくなるなどのデメリットが考えられます。
まとめ
今回は少々特殊な窓であるコーナー突合せ窓に内窓取付を行った施工写真を掲載いたしました。こどもみらい支援事業の補助金も無事下りましたのでお得なリフォームとなり大変お喜び頂けました。ちなみに、今回2022年の断熱性能向上についての内窓設置で補助金が適応されるのは全世帯です。補助金額5万円以上という条件はありますが、補助金を申請するのは、お客様ではなく登録済みの事業者となっています。つまりお客様は面倒は補助金申請に係る必要はありませんので、予め必要と説明されて書類などを業者に提出すればあとは業者が手続きを行ってくれます。今回の補助金は2023年3月末までの予定ですが、内窓を含む断熱性能を向上させる商品については今後も補助金などで国が施策を講じて普及させていく方向なので良いタイミングがあればお得に家の断熱性能を高めてはいかがでしょうか?今回のコーナー突合せ窓もそうですが、少々特殊な窓でも断熱アップの商品は取付出来ると思います。

>この記事の担当者(執筆/監修)<
株式会社スマイクリエイト代表取締役/1972年5月 福岡県生まれ
・賃貸不動産経営管理士<登録番号(1)057435>
・三協アルミ(一新助家)加盟店
20代の頃は、水道メンテナンス業務を約6年経験、2003年(31歳)に老舗サッシ屋に入社。ガラス・サッシ・ドアの修理リフォーム業務に従事。その間、アパート2棟を新築、建築から修理まで住宅について様々な体験を通じ知識の習得、キャリアを積んでいく。
2019年5月にネット集客に特化したサッシ・ガラス屋ビジネスを創業。ネット集客ができる強みを生かし、集客から施工まで一貫して自社完結できるビジネスを成立させる。この事により、お客様へ、お得な料金、安心した修理リフォームサービスを提供できる仕組みを構築した。
より一層の顧客満足・従業員満足・社会貢献を目指し、トライ&エラーの毎日を奮闘中。