玄関引き戸の召し合わせ部分の錠の交換でとある現場にご訪問しました。築年数は30年を越えている住宅で今までも玄関引き戸を何度か修理したが今回も修理して欲しいというご希望です。お客様曰く「玄関引き戸の交換も考えたがいつまでここに住んでいるか分からないので可能な限り修理で済ませたい」この様なご意向でした。召し合わせ部分の錠は修理(錠の交換)でご対応可能なので部材を仕入れて取替をし無事トラブル解決です。
本日は玄関引き戸の錠交換施工実例と、その費用、自分で交換する際の難易度について説明しています。ご興味のある方は参考にされて下さい。
玄関引き戸錠交換の施工実例
いつ頃からか召し合わせ部分(引き戸と引き戸が重なる部分)の鍵を掛けようとしてもつまみが下りなくなった。外から鍵も回す時も固くて動きが悪い状態。この様なご相談があり現地調査を行いました。
お伺いして見ると写真の様なよく見かける玄関の錠が取付けられていました。
【作業前の玄関引き戸錠】

30年を経過したご住宅でそれまで一度も召し合わせ錠の交換を行った事が無いという事でしたので基本的には修理と言うよりも交換を行う事になります。これが15年前後であれば分解洗浄などの方法も検討できるのですが、30年という歳月は既に交換時期を大きく過ぎていますので修理を試みる方がリスクが高くなります。仮に一時的に動きが良くなってもまた直ぐにダメになる事が殆どで、その場合はお客様の費用負担が大きくなり、いいことはありません。
引き戸錠交換手順
玄関引き戸錠を交換する為には1組(A=屋外から鍵を回して施錠をするパーツと、B=室内からツマミを下ろして施錠するパーツ)を取付ける必要があります。
玄関2枚引き違いの部分にAとBのパーツが重なる事により鍵の施錠を行いますのでその両方を取替えて行きます。
原則プラスドライバー1本で取替は出来ます。
したの写真は外側(鍵を鍵穴に差し込んで屋外から施錠する側)の障子をを室内側から撮影した写真です。上下2本のネジを外せばパーツが外れます。
【錠の交換施工中】

次に室内側で施錠する為のツマミの部分です。

こちらも上下にネジがありますのでこのネジを外せばパーツ全体の取り外しが出来ます。あとは新しいパートに取替える事で一見すると取替は完了です。ただし、ここからAとBのパーツの位置を適切な所に合わせて行く調整作業が残っておりこの作業は地味に時間がかかります。スムーズに”スコン”と鍵がかかる位置で最終取付する事が肝です。
ポイントとしてはAとBのネジ固定を緩めにしておき鍵を掛けながら微調整します。かかりが良い部分でネジを本締めすれば比較的スムーズに作業を終える事が出来ます。
引き戸錠の取替時間
交換までの時間はその作業者の経験値や部材の適応度によって異なりますが、概ね1時間前後で取替可能です。既存品と新品の錠が全く同じものであれば30分以内で作業する事も可能ですが、代替品もなく、マルチタイプ(ある程度どのようなサイズでも対応できる錠)での対応になる場合は、少し時間が掛かる事の方が多いです。
今回の現場も純正品や代替品はなくマルチタイプでご対応する作業となりましたので40~50分程度の作業時間がかかりました。
【玄関引き戸錠交換完了】

玄関引き戸錠の修理費用
玄関引き戸錠の交換費用ですが地域や業者によって異なりますので目安としての料金をお知らせします。部材代と工賃を入れて、
玄関引き戸錠の修理費用=15,000円~35,000円
価格に開きについて2点理由があります。
1つめの理由は部材により金額が変動します。工賃は安い所で8,000円~高い所で15,000円程度が相場となり、あとは部材代がいくらかによって費用が決まる事になります。
2つめの理由は営業形態によります。個人で便利屋的に行っている業態は安い傾向です。一方会社(法人)で行っている所は経費がかかりますのでどうしても個人と比べて高くなる傾向です。それぞれにメリットデメリットはあり、信用度や交換後のアフターサービスなども踏まえて業者選定を行う必要があります。
自分で玄関引き戸錠の交換をDIYできるのか?難易度について
玄関引き戸の錠交換はプラスドライバー1つで出来るのであればDIYでチャレンジしてみようかな?とお考えの方も出て来ると思います。実は玄関引き戸の錠交換はDIYでも取り組み可能です。
難易度も低~中程度なので器用な方はホームセンターやネットで部材を購入して取替してみるのもアリだと思います。マルチタイプの引き戸錠は取替出来る条件の範囲も広くお勧めです。純正や代替部品を探す手間も必要ありませんので取り組みやすいのではないでしょうか。
DIYで修理する時の費用
DIYで取替する場合、コスパは非常に良いものとなります。部材代だけだと5,000円前後で取り揃えられるものと思います。
自分で行う場合、作業代は0円です。
DIYで行う時の必要な道具
DIYで行う際の必要な工具としてプラスドライバー1本でOKです。但し作業を進めていく上でペンチやプライヤー、カッター、マイナスドライバーなど必要なケースも出て来ます。可能であれば一緒に揃えておくと心強いです。
まとめ
本日は玄関引き戸錠の交換を行った施工実例と費用等について記載しました。玄関引き戸では、この他に戸車やレール、ガラス割れの修理を依頼される事が多いです。また機会があれば他の部分の修理についてもお役に立てる情報を掲載して行きたいと思います。
この記事を書いた人

>この記事の担当者(執筆/監修)<
株式会社スマイクリエイト代表取締役/1972年5月 福岡県生まれ
・賃貸不動産経営管理士<登録番号(1)057435>
・三協アルミ(一新助家)加盟店
20代の頃は、水道メンテナンス業務を約6年経験、2003年(31歳)に老舗サッシ屋に入社。ガラス・サッシ・ドアの修理リフォーム業務に従事。その間、アパート2棟を新築、建築から修理まで住宅について様々な体験を通じ知識の習得、キャリアを積んでいく。
2019年5月にネット集客に特化したサッシ・ガラス屋ビジネスを創業。ネット集客ができる強みを生かし、集客から施工まで一貫して自社完結できるビジネスを成立させる。この事により、お客様へ、お得な料金、安心した修理リフォームサービスを提供できる仕組みを構築した。
より一層の顧客満足・従業員満足・社会貢献を目指し、トライ&エラーの毎日を奮闘中。