窓は開き方によって10種類に分類されており、開き方によって同じ窓でもさまざまな役割があるとわかります。
そのため、窓を設置するときはどのような目的で採用するのかを明確にし、適材適所の窓を採用することが大切です。今回は複数ある窓の種類の中で「内倒し窓」について解説します。
どのような特徴があるのか、メリット・デメリット、網戸の取り付けなどについて解説しますので、新築やリフォームなどで窓について悩んでいる方はぜひご覧ください。
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内倒し窓の特徴
内倒し窓とは窓の下部分を軸とし、内側に倒して開く窓のことです。
また、同様の構造で屋外に開く窓のことを外倒し窓と言い、開閉方向によって種類が分けられています。内倒し窓は、一戸建ての住宅でよく見かける横にスライドするタイプの窓と開き方や構造が大きく異なるため、独自のメリットを持っています。
また、「換気しやすくプライバシーを守りやすい」というのが特徴の一つであるため、換気が必要で室内を見られたくないトイレや脱衣所、バスルームなどの高所に採用されやすい窓です。
内倒し窓のメリット4選
「窓は住宅の重要な部分なので、メリットを知ったうえで検討したい」と考えている方も多いでしょう。内倒し窓は以下の4つのメリットがあります。
- 防犯性が高い
- 建物が隣接していても設置できる
- 視線が気になりにくい
- 気密性を下げにくい
一つひとつ詳しく解説します。
防犯性が高い
まず、防犯性が高いことがメリットとして挙げられます。
内倒し窓は一定の角度以上は開かないよう、ストッパーが付けられているのが基本であるため、たとえ窓が開いたとしても人が通れるような隙間は生まれません。無理やり入ろうとすると、窓自体が割れて侵入者が怪我をする恐れがあり、侵入者にとっては避けたい窓だといえます。
一方、ある程度大きな引違い窓であれば、鍵を開けたり、ガラス部分を割ったりすれば簡単に人が出入りできるスペースが確保できます。侵入者が嫌がる窓を採用することで、自然に防犯対策ができるのはメリットといえるでしょう。
なお、住宅侵入被害の60%は窓からだと言われており、窓の防犯性を高めることは安全性の高い住まいの実現に直結します。
建物が隣接していても設置できる
建物が隣接していても設置できることもメリットの一つです。
たとえば、住宅地などで建物が隣接している場合、スペースも問題で外に開く窓を採用できないケースがあるでしょう。しかし、室内に開く内倒し窓であれば、窓の外周辺に障害物があっても設置可能であり、スペースの問題に悩まされることがありません。
視線が気になりにくい
窓を開けたときに周囲の視線が気になりにくいこともメリットです。
大半の住宅が採用している引違い窓は、時間帯や周辺環境などによりますが、窓を開けると室内が丸見えになるでしょう。そのため、せっかく窓を設置したのに、視線が気になるという理由でカーテンを閉めっぱなしにしている方も多いのではないでしょうか。
しかし、内倒し窓はストッパーの働きにより大きく開かないため、室内が丸見えになることはありません。人通りなどを気にすることなく好きな時間帯に窓を開けられるのは、大きなメリットといえるでしょう。
気密性を下げにくい
ガラスが1枚なので隙間なくピッタリを閉められ、住宅の気密性を下げにくいこともメリットです。
引違い窓や上げ下げ窓など、2枚以上のガラスをスライドさせて開閉するタイプの窓は、構造上隙間ができやすいため住宅の気密性を下げてしまいます。住宅の気密性が下がると夏は暑く、冬は寒い住宅となり快適さが損なわれてしまううえに、冷暖房効率も悪化します。
一方、内倒し窓は隙間なく閉められるため、気密性が下がりにくく快適な住まいを実現しやすいでしょう。
内倒し窓のデメリット2選
内倒し窓は数多くのメリットがありますが、一方で以下のようなデメリットもあります。
- カーテンが取り付けにくい
- 掃除しにくい
カーテンが取り付けにくい
まず、カーテンを設置しにくいことがデメリットといえるでしょう。
設置できないわけではありませんが、窓を開ける度にカーテンに当たってしまいます。プライバシーの問題からカーテンの設置を検討している場合は、あらかじめ不透明なガラスを採用するのがおすすめです。
しかし、不透明なガラスであっても日差しを遮ることはむずかしいため、日差しで悩まないよう方角を考えて設置するようにしましょう。
掃除しにくい
簡単に取り外せないうえに、ストッパーが付いていて開閉口が狭いため、窓の外側を掃除しにくいというデメリットもあります。
とくに部屋の上部に設置している場合は、そもそも手が届かないという問題も起きがちです。屋外なのであまり気にならない場合は問題ありませんが、掃除したいと考えている方は掃除方法も考えた上で採用しましょう。
内倒し窓に網戸の取り付けは可能?
結論として、内倒し窓に網戸を設置することは可能ですが、条件によってはできないケースもあります。
というのも、内倒し窓の網戸は窓の外側に設置する必要があるため、屋外の作業スペースが確保できるかどうかが関係するからです。たとえば、1階や高所であっても内倒し窓の外側に廊下がある場合などは設置可能でしょう。
しかし、2階以上で外に何もない状態なら、設置の難易度が高くなります。足場を組んだり高所作業者を手配したりする費用がプラスされるので、数万円では済まず予算的にむずかしくなる傾向にあります。
また、賃貸物件の場合は物件のオーナーや管理会社に許可を取る必要があり、費用面や許可の影響により必ずしも設置できるとは言い切れないのが現状です。
まとめ
今回は内倒し窓の特徴やメリット・デメリット、網戸を設置する方法について解説しました。
内倒し窓は建物が隣接していても設置できるのがメリットの一つです。また、ストッパーが付いていて一定以上は開かないようになっていることから、防犯性が高い、プライバシーを守りやすいといったメリットもあります。
ただし、カーテンや網戸を取り付けにくい、屋外のガラス部分を掃除しにくいといったデメリットもあるので、デメリットも踏まえて採用を検討しましょう。
この記事を監修した人
>この記事の担当者(執筆/監修)<
株式会社スマイクリエイト代表取締役/1972年5月 福岡県生まれ
・賃貸不動産経営管理士<登録番号(1)057435>
・三協アルミ(一新助家)加盟店
20代の頃は、水道メンテナンス業務を約6年経験、2003年(31歳)に老舗サッシ屋に入社。ガラス・サッシ・ドアの修理リフォーム業務に従事。その間、アパート2棟を新築、建築から修理まで住宅について様々な体験を通じ知識の習得、キャリアを積んでいく。
2019年5月にネット集客に特化したサッシ・ガラス屋ビジネスを創業。ネット集客ができる強みを生かし、集客から施工まで一貫して自社完結できるビジネスを成立させる。この事により、お客様へ、お得な料金、安心した修理リフォームサービスを提供できる仕組みを構築した。
より一層の顧客満足・従業員満足・社会貢献を目指し、トライ&エラーの毎日を奮闘中。