採光とは何か?住宅の窓サイズは最低どれくらい必要なのか?

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人が住む住宅には「採光」を取り入れる必要があります。

住宅に採光を取り入れる仕組みが「窓」です。

ただし、住宅の窓サイズを住人が勝手には決められません。

では、どれくらい必要なのでしょうか。

今回は、採光とは何か・住宅の窓サイズは最低どれくらい必要なのかについてわかりやすくご紹介します。

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採光とは何か?

採光とはどんなものでしょうか?

こちらでは採光についてわかりやすくご紹介します。

採光とは?

採光とは、屋外から屋内に自然光(日光)を取り入れることをいいます。

または、自然光を取り入れるための技術のことです。

屋外の自然光を取り入れるための窓のことを「採光窓」といいます。

採光は必ずしも直射日光を取り入れるわけではない

採光は自然光を取り入れることです。

ただし、必ずしも直射日光を取り入れるわけではありません。

陽光、朝日光、夕日光、残照光、落陽光、薄日光、照り返し光、反射光、間接光など屋外から屋内に自然光として取り込むことができれば、採光をしたことになります。

採光を室内に取り入れる理由とは?

採光を室内に取り入れる理由は次の通りです。

1.室内を明るくするため

2.室内を快適な雰囲気にするため

3.室内の衛生面を向上させ、精神的、肉体的な健康状態をよくするため

採光の別名とは?

採光は別名「自然照明」または「昼光照明(ちゅうこうしょうめい)」といいます。

また逆に、電灯などの明かりのことを人工照明といいます。

採光の2つの意味

採光には2つの意味があります。

1.窓から自然光を取り込むという意味

2.建築基準法からみた「窓の面積」という意味

もしハウスメーカーや建築士と採光の話をする時は、建築基準法からみた採光の意味で話しをすることをおすすめします。

建築基準法からみた採光とは何か?

建築基準法からみた採光とはどんなものなのでしょうか?

こちらでわかりやすくご紹介します。

建築基準法からみた採光とは?

建築基準法からみた採光とは、住宅に居室を造る時、一定以上の自然光を取り入れる義務があるということです。

簡単にいうと、建築基準法からみた採光とは「一定以上の面積の窓」を作る義務があるという意味になります。

一定以上の面積の窓とは?

一定以上の面積の窓とは「有効採光面積」のことになります。

有効採光面積とは、居室を造る場合、最低でも必要な窓の面積のことです。

住宅の居室を造る場合の有効採光面積は次の通りです。

居室の床面積の1/7以上の窓の面積が必要

例えると、居室が7畳の部屋であれば、窓は最低1畳以上の面積が必要という意味になります。

まとめると、住宅の窓サイズは「最低、居室の床面積の1/7以上の窓の面積が必要」ということです。

居室を造る場合には、必ず有効採光面積が関わってきます。

十分注意しましょう。

もし、有効採光面積に関してもっと詳しく知りたい時は、窓の専門業者に問い合わせてみることをおすすめします。

居室とは何か?

建築基準法で、一定以上の採光を満たす義務がある部屋のことを「居室」といいます。

では、居室とは一体どんな部屋でしょうか?

居室とは、居住、作業、娯楽、集会などを継続的に行うための部屋のことです。

具体的に、住宅の居室は次の通りです。

・リビング

・寝室

・キッチン

・書斎

よってこれらの居室を造る時には、床面積の1/7以上の窓の面積が必要になります。

採光のための開口部が必要がない居室とは?

居室であっても、採光のための開口部(窓)が必要がない居室があります。

それぞれご紹介します。

1.大学、病院などの実験室、研究室

2.病院の手術室

3.エックス線検査室、治療室

4.厳密な温湿度調整を要する治療室、新生児室

5.その他の用途上やむを得ない居室

これらの居室であれば、有効採光面積の制限を受けず、採光のための開口部(窓)を造る必要がありません。

居室に採光が必要な根拠とは?

居室に採光が必要な根拠は次の通りです。

建築基準法第28条「居室の採光及び換気」第1項

〇建築基準法第28条「居室の採光及び換気」第1項原文

住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室(居住のための居室、学校の教室、病院の病室その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る。)には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあつては1/7以上、その他の建築物にあつては1/5から1/10までの間において政令で定める割合以上としなければならない。ただし、地階若しくは地下工作物内に設ける居室その他これらに類する居室又は温湿度調整を必要とする作業を行う作業室その他用途上やむを得ない居室については、この限りでない。

法令検索

※原文ママ掲載(2023年4月1日施行前)

こちらの条文が、居室に採光が必要な根拠になります。

住宅の採光規定の見直しとは何か?

ところで建築基準法第28条第1項は、2023年4月1日から改正建築基準法第28条第1項が施行されました。

こちらでは改正された「住宅の採光規定の見直し」について、ポイントをわかりやすくご紹介します。

住宅の採光規定の見直しとは?

住宅の採光規定の見直しは次の通りです。

〇住宅の採光規定の見直し

住宅の居室に必要な採光に有効な開口部面積を合理化し、原則1/7以上としつつ、一定条件の基で1/10以上まで必要な開口部の大きさを緩和することを可能とします。

国土交通省>住宅・建築

※原文ママ掲載(2023年4月1日施行後)

住宅の採光規定の見直しのポイントとは?

住宅の採光規定の見直しのポイントは次の通りです。

1.原則では、住宅の居室を造る場合、床面積に対して1/7以上の窓の広さが必要である

こちらは、新築住宅の居室に関してはそのままという意味です。

2.ただし、一定条件を満たせば、住宅の居室の床面積に対して、窓の広さを1/10以上まで緩和することが可能である

こちらは、もともとの住宅の居室以外からの用途変更に関する内容です。

住宅の採光規定の見直しがされた理由とは?

住宅の採光規定の見直しがされた理由は次の通りです。

コロナ禍で影響を受けたオフィス・ホテルの部屋を、住宅に用途変更する場合、従来の有効採光面積1/7以上が厳しすぎて用途変更を断念したケースが多かったからです。

今回の法改正は「住宅の採光規定の見直し」をすることで、従来の有効採光面積1/7以上を、1/10以上まで緩和することができるというものです。

「住宅の採光規定の見直し」をまとめると、オフィス・ホテルの部屋を、住宅の居室へと用途変更しやすい法改正がされたという意味です。

もし現在、オフィス・ホテルの部屋から住宅の居室へと用途変更する時の有効採光面積についてもっと詳しく知りたい時は、窓の専門業者に問い合わせてみることをおすすめします。

まとめ

今回は、採光とは何か・住宅の窓サイズは最低どれくらい必要なのかについてご紹介しました。

今回のポイントをまとめると、住宅の窓サイズは居室の床面積の1/7以上の面積が必要ということです。

もし現在、採光や住宅の窓サイズについてもっと詳しく知りたい時は、窓の専門業者に問い合わせてみることをおすすめします。


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