組子障子とは?特徴や種類を価格とともに解説します!

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組子障子について、このような悩みはありませんか?

「組子障子の特徴は?」

「組子障子の種類は?」

「組子障子の価格はどのくらい?」

日本の伝統的な障子として知られる組子障子ですが、どのような特徴があってどのような種類があるのか知らないという方も多いのではないでしょうか。

組子障子は伝統的な和室にするためには欠かせないと行ってもいいほど伝統的なデザインが施された障子ですので、理想的な和室を作り上げるためにはチェックしておきたいはずです。

本記事では、組子障子の特徴や種類、価格相場などについて詳しく解説します。

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組子(くみこ)障子とは?

組子障子とは、日本の伝統的な建具のひとつで、釘などの金具は使用せずに細い木を格子状に組み合わせて作られた障子です。

そもそも組子とは、障子や襖などの建具を構成する細かい部材のことで、一般に桟(さん)と呼ばれるものより小さい部材のことを指します。

この組子は1700年代に開発されたと言われていますが、その起源は飛鳥時代にまで遡ると言われており、書院造りにも用いられていたと言われているほどの歴史があるのです。

また、精密に作られる伝統工芸として価値の高い技術としても知られています。

組子(くみこ)障子の特徴

組子障子の主な特徴は以下の通りです。

  • 0.1mmの誤差も許さない精緻な技術
  • 職人がひとつひとつ手作りしている
  • 室内を快適にする機能性に優れている
  • 日本の伝統的な雰囲気を感じることができる
  • 200種類以上の組み方があると言われている

それぞれの特徴について、以下で詳しく解説します。

1.0.1mmの誤差も許さない精緻な技術

組子は0.1mmの誤差も許さないほど細緻な技術です。

そのため、日本には数える程しか組子職人はおらず、”親方の技を見て盗む”という昔ながらの修業方法が一般的な世界だったため、組子職人はいずれ途絶えてしまうのではないかと言われています。

2.職人がひとつひとつ手作りしている

0.1mmの誤差も許されない技術であるため機械だけでは作ることができず、アナログな機械と道具を駆使して職人が手がけることが一般的です。

3.室内を快適にする機能性に優れている

組子障子はデザインだけではなく、室内を快適にする機能性にも優れています。

組子障子の代表的な機能性としては、日中の直射日光を遮ることのできる「遮光」ですが、実は夜になると月光を反射させることで室内を明るくするという効果にも期待できます。

また、障子は断熱性に優れているため、エアコンの効きを良くしてくれる効果にも期待できるのです。

4.日本の伝統的な雰囲気を感じることができる

現代の障子にはさまざまなデザインがありますが、組子障子は間違いなく日本の伝統的な雰囲気を感じることのできる障子です。

「法要山 浄運寺」や「宗禅寺」といったお寺でも使用されることもあり、まさに日本の歴史を感じられる伝統工芸と言えるでしょう。

5.200種類以上の組み方があると言われている

組子障子には代表的な種類がいくつかあるものの、その種類は200以上あると言われています。

もともとは現在ほど種類は多くなかったのですが、正方多角形を作れるようになったことをきっかけにデザインや模様の表現方法が急増させることに成功し、今では職人独自のデザインを合わせると200種類以上あると言われているのです。

組子(くみこ)障子の代表的な紋様の種類

組子障子の代表的な紋様の種類は以下の通りです。

  • 三つ組手
  • 麻の葉
  • 胡麻
  • 千本格子
  • 七宝
  • 青海波
  • 重ね竜胆
  • 七宝麻の葉

それぞれの文様について、以下で詳しく解説します。

1.三つ組手

三組み手は、三本の木材がシンプルかつ交差するように並べられています。

組手においての良し悪しを決めるもっとも基本的な紋様として知られています。

2.麻の葉

麻の葉は、日本において伝統的な紋様として知られており、平安時代には仏教の尊像の衣装にも使用されていたほど古くから使用されていたと言われています。

麻の葉をモチーフに六角形の模様が並べられて作られています。

麻の葉から派生した紋様は数多く、単純に二重になっている「二重麻の葉」や、アレンジが加えられた「変わり麻の葉」、雪の結晶のようなデザインがかわいらしい「つの麻の葉」などが挙げられます。

3.菱

菱は、日本全国に自生しているヒシという水草の形がモチーフにされていると言われており、菱形が並んだシンプルなデザインが特徴です。

ヒシは繁殖力が強いという特徴を持った植物ということから、この紋様には”子孫繁栄”や”無病息災”などの意味が込められています。

また、菱にも派生した紋様が多く、「二重菱」や「三重菱」、井戸の蓋をイメージした「井筒菱」などが代表的な紋様です。

4.胡麻

胡麻は、ゴマの身の断面をモチーフにした紋様です。

日本では古来より胡麻を長寿の薬として使用してきたこともあり、この紋様には”長寿”や”健康”という意味が込められています。

5.桜

桜は、日本を代表する花でもあるサクラをモチーフにした紋様です。

日本を代表とするソメイヨシノだけではなく、八重桜をモチーフにした「八重裏花」といった紋様もあります。

6.千本格子

千本格子は、細く割いた桟を並べている紋様です。

直線的な美しさはシンプルながら愛されています。

7.七宝

七宝は、円状の模様が交差して作られた紋様です。

仏教における7つの宝(金・銀・瑠璃・玻璃・しゃこ(貝)珊瑚・瑪瑙)を意味してデザインされています。

8.青海波

青海波は、穏やかな海の波をイメージしてデザインされた紋様です。

末広がりなデザインが縁起がいいと言われています。

9.重ね竜胆

重ね竜胆は、竜胆の花をイメージして作られた紋様です。

星のような独特なデザインということもあり、和洋どちらの部屋にもマッチしやすいことも特徴となります。

10.七宝麻の葉

七宝麻の葉は、七宝と麻の葉が組み合わされた紋様です。

単純に組み合わされただけではなく、「曲木」という組子では珍しい技術が使用されていることも特徴となっています。

組子(くみこ)障子の価格相場

組子障子はデザインやサイズなどによっても価格がかなり異なるため、明確な価格相場はありませんが、数十万円〜100万円ほどになることが多いです。

また、オーダーメイドや有名な職人が手がけた組子障子の場合は数百万円以上になることも珍しくありません。

まとめ

本記事では、組子障子の特徴や種類、価格相場などについて詳しく解説しました。

組子障子は細緻なデザインを作り上げるための伝統的な技術を必要としており、非常にデザイン性の高い障子です。

そのため、寺院や高級和食などの格式高い場所でも使用されることが多く、自宅にあれば常に伝統的な日本を感じ続けることができるでしょう。

とはいえ、組子障子にはさまざまな紋様があり、デザインが異なることはもちろん、込められた願いや思いも異なりますので、さまざまな視点から紋様を決めてみるのも面白いかもしれませんね。

ぜひ本記事を参考にして、組子障子をチェックしてみてください。

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