ドアガラスの交換に伺った際の施工事例となります。ドアガラスは網入りガラスが入っていましたので同じタイプの網入りガラスに入れ替えしてガラス修理完了です。スチールタイプのドアガラスの交換方法をメインに説明しています。
ドアガラス交換にご興味のある方はご覧下さい。
ドアガラス交換の施工手順
ドアガラスはガラス建付け方法が”押縁(おしぶち)”で設置されている可能性が高く、コツや仕組みを知っておかないと取替方法が少々難しいと感じられます。順番にドアガラス交換の手順を見て行きましょう。
割れたガラスを取り外す
まずは、既存の割れてしまったガラスをドアから取り出す作業を行います。後に写真付きで説明しますが、押縁といわれるガラスが枠から落ちない様に設置されている部材を取り外します。今回はスチール製のドアなので押さえの押縁もスチール製の部材が使用されていました。
飲み込みを計算し新しいガラスをカット
新しく取付するガラスをカットする際には、見えているガラスの寸法にプラスして飲み込みの寸法を足す必要があります。飲み込みはピックアップスケールなどを挿し込み実寸を計測しますが、既存の割れたガラスのサイズを測るのも1つの手ではあります。ガラスの定寸は909mm×1818mmとなりますので当社では車両にストックしているガラスを切り出しそのまま施工させて頂きます。
※ガラスの種類によっては注文し別日の作業となる事もあります。
ガラス取付
適寸にカットしたガラスを枠に納めて行きます。
写真の様に押縁でしっかりとガラスを押さえる事でガラス取付を行います。今回の押縁はネジで留まっているタイプでしたのでネジを取付け直して固定して行きます。
コーキングで納める
押縁を取付した後はコーキングで最終的な仕上げにかかります。下準備として枠とガラスの隙間にバックアップと言うスポンジ状の部材を詰め込みます。目的はガラスが”ガタガタ”と動かない様にする為です。コーキングを行う際にガラスが動くとコーキングが綺麗に打てません。両面からバックアップ材を同じ箇所に入れ込んでしっかりと固定します。
次に、マスキングテープをガラス面と押縁面の両方に貼り付け養生を行います。目的はコーキングが誤ってガラスや押縁などに付着するのを防ぐ為です。バックアップ材とマスキングテープ貼付けの下準備が終わったらコーキングを充填して行きます。
コーキングをしっかり充填したら、ヘラで綺麗に切って行き最終的にマスキングテープを外してドアガラス交換工事の完成です。
コーキングがしっかり乾くまでに丸1日、季節によっては2~3日かかります。乾かないうちにコーキング材を触ってしまうと手や衣類に付き汚れてしまいます。また、強い衝撃がドアの加わるとガラスがズレてしまう事もあり注意が必要です。
ドアガラスが割れる原因
今回はドアガラスの割れ替えで工事をさせて頂きましたが、お客様としてはなぜガラスが割れてしまったのか確認出来ていなかったと仰っていました。ドアガラスが割れてしまう理由は概ね下記の様な原因が考えられます。
物がぶつかる
知らない間にガラスが割れていた場合は外部から物がぶつかった可能性が最も高いと思われます。故意・不注意、理由は様々ですが直接ガラスに物がぶつかる事でガラス割れが発生する事は最も多い原因と言えるでしょう。網入りガラスの厚みは6.8mmあるので通常の単板ガラスの中では分厚い方です。またガラス内部に入っている網=ワイヤーにより飛散リスクは軽減されます。とは言え、やはり直接物がぶつかる事で割れてしまう事は十分にありえます。
衝撃で割れる
直接ガラスに物が当たらない場合でも衝撃により間接的にガラスが割れてしまう事があります。例えば強風でドアが煽られ壁に衝突する様な衝撃です。網入りガラスの様に分厚いガラスだとあまりありませんが室内のドアガラスには2mm厚のガラスも使用されており、この様な薄いガラスは間接的な衝撃で割れてしまう事があります。
網入りガラスだと熱割れと言う事も
網入りガラスだとワイヤーの伸縮によってガラスに亀裂が入りひび割れする事があります。網入りガラス特有の割れ方で”熱割れ”と言います。温度差によるものなので基本的に防ぎようのないガラス割れと言われています。
網入りガラスを通常ガラスに取替えても良いのか?
網入りガラスの交換は費用が高額になる事が多いです。部材である網入りガラスその物が透明ガラスやスリガラスと比較して高額なので必然的に修理費用は高くなります。お客様の中には「そんなに高いのなら網入りガラスでなくても良い。普通のガラスにして下さい。」この様に仰る方もいますが、果たして網入りガラスを網無しガラスに取替える事は可能なのでしょうか?
何故網入りガラスが取付けられているのか?
まず、網入りガラスを、網無しガラスに取替える事は物理的には持ったくもって可能です。ただし、何のために網入りガラスが設置されているのか知っておく必要はあります。防火地域や準防火地域では防災設備として網入りガラスが採用されている事も珍しくありません。その様な地域のガラスを網無しガラスに交換するのはお勧めできません。
またマンションのガラスも管理組合に許可なく取替える事は原則NGとなっているケースが多いので網入りガラスが高額だと言う理由で勝手に取替えてしまうと後々トラブルに発展する事もあります。
厚みの問題
今回工事をしたドアガラスの様にコーキング納まりであれば厚みを気にする事は、そうありませんが、グレチャン(押さえゴム)納まりの場合は、ゴムも取替えないと取付られない可能性が高まります。その為、ガラス交換費用以外に別途ゴム代もかかって来る事になり、本来安価で済ませたいと言う趣旨に対してメリットが合わなくなる事も考えられます。
強度の問題
網入りガラスは6.8mmの物が使用されている事が多いです。もっとも高層マンション等では10mmの厚みの網入りガラスが採用されている事もあります。
ガラスの厚みは”強度”と関係してきますので、3mmの透明ガラスや4mmの型板ガラスに交換してしまうのは少し心許ないのではないでしょうか。6.8mm厚のガラスが入っているのにもそれなりの理由がありますので同じ製品にされる方が安心感はありますね。
まとめ
本日は当社で対応したドアガラスの網入りガラス交換について施工写真も合わせて掲載しました。何かの参考にして頂ければ幸いです。
>この記事の担当者(執筆/監修)<
株式会社スマイクリエイト代表取締役/1972年5月 福岡県生まれ
・賃貸不動産経営管理士<登録番号(1)057435>
・三協アルミ(一新助家)加盟店
20代の頃は、水道メンテナンス業務を約6年経験、2003年(31歳)に老舗サッシ屋に入社。ガラス・サッシ・ドアの修理リフォーム業務に従事。その間、アパート2棟を新築、建築から修理まで住宅について様々な体験を通じ知識の習得、キャリアを積んでいく。
2019年5月にネット集客に特化したサッシ・ガラス屋ビジネスを創業。ネット集客ができる強みを生かし、集客から施工まで一貫して自社完結できるビジネスを成立させる。この事により、お客様へ、お得な料金、安心した修理リフォームサービスを提供できる仕組みを構築した。
より一層の顧客満足・従業員満足・社会貢献を目指し、トライ&エラーの毎日を奮闘中。